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風邪を引いたらしい。痰が絡むせいで咳が止まらん上に顎の噛み合わせも悪い。顎の紙あわせって言うのは意味不明かもしれんが僕は体調が悪くなると顎の筋肉がおかしくなるのか、しっかりと噛んでも違和感があって上手く噛んだような気になれない。歯の間にゴムを挟んでいるような感触だ。だから今日は早く寝なきゃならんのだ。ならんのにパソコンをやっている。パソコンの誘惑に勝てない。今まで何度となく失敗してきた。待ち合わせの前、試験の前、レポートの前。いつもパソコンは僕の行く手を邪魔してきた。｢あと十分」。何度その台詞を口にしただろうか。その度に「このページを見てから」「このリンクを見てから」「あと2つ」と言い訳を重ね、そして後悔だけが残った。こんなんじゃダメだ。このままではただのダメな人になる。次は、次こそは。そしてまた戻るのだ。何十回か繰り返して愚かなる僕もようやく理解した。「やってはならぬ」。そうやってはならないのだ。出かける前。パソコンなど点けてはならない。試験前などもっての他、言語道断。と言うことはつまり僕は今あまり寝る気がない。直すがない。一晩寝れば治るなどと軽視している。さっきまでそう思っていた。しかし今。頭が、頭が痛くなり始めてきた。ヤバイ。これはやばい。頭が痛いということは体調が悪いどころか明らかな風邪のサイン。「てめえそんなことしてないで直す努力をしろボケ！！」という体からの有難～い警告なのだ。それを今僕は無視している。いや、無視はよくない。寝る。それにしてもさっき聞いてたクラフトワークの「The Man Machine」と言う曲で多分「machine machine」と連呼しているであろう部分が「模試、模試」に聞こえた。深層心理で模試を望んでいるのか。現実から逃げたところで様々なところでやつは現れるということだ。恐ろしい。
